浅草の密集した住宅地に建つ4世帯住宅
東西に長い敷地の東側には高い建物が建つ可能性があり、採光通風を考慮し2.2m程度隣地から距離をとった。この2.2mの隙間には屋外階段を設け、世帯間での行き来に使用される。屋外階段の踊り場を広くすることでバルコニーや設備スペースとして使用することができる。
1世帯ごとに縦に積まれた配置をそのまま外観にも現れるように、各階で色をグラデーションで変えていった。
外壁には無彩色の異なる素材(鉄骨階段の亜鉛メッキ、アルミサッシ、塩ビの縦管、SUSのベントキャップ、アルミの手摺り、設備配管等)が見えてくるので、その素材の色を採用し、異なる色同士がまとまるように整えた。その結果、塩ビの縦樋は下にいくほど目立たなくなり、アルミサッシは上にいくほど、ベントキャップは上から2番目で目立たなくなるという効果が生まれている。
第1回目のプレゼンテーションを行いました。
3案の模型や図面等を見ていただきどういった方針が良いか打合せにて進めて行きます。また、今回も提案をした3案以外にもそれまでの経過の模型なども並べておき見ていただきました。
両側建物に挟まれる可能性のある土地なので、各階に光がうまく行き渡るようにし、また建物を上に積み上げる必要があるため、どの階でも外部が感じられるような空間を提案しました。これから大きな模型なども作って進めて行きます。
計画が概ね固まったので見積調整期間に入りました。
8ヶ月間の見積調整を経て、本日めでたく起工式を行うこととなりました。
晴天に恵まれて良い式となりました。
関係者の皆様、これからよろしくお願いいたします。
敷地内にある大きな桜の木から若葉が芽を出し始めました。
杭工事に入りました。
浅草という土地柄はあまり地盤が良くないので、建物を安定させるために支持層まで杭を打っていきます。
敷地の支持層は地面から32m付近にあり、1本打ち終わるのに1日かかります。
柱が8本あるので8日間は杭打ちです。
写真は場所打ちコンクリート杭の鉄筋かごを建て込んでいるところです。
鉄骨の製品検査を行いました。
構造設計者と共に柱梁で使われる鉄骨が問題なく施工されているかのチェックをします。
写真は目視では確認出来ない傷などを測定する超音波探傷試験を行っているところです。
鉄骨が組み上がり外部階段も取り付きました。
もうすぐ外部足場で見えなくなってしまいますが、外部階段の溶融亜鉛メッキも綺麗に施工されています。
長い踊り場がテラスや設備スペースを兼ねています。
見積調整期間で形がだいぶ変わりました。
模型を使いながらサッシや外壁の色をこれから決めていきます。
各階にデッキが張られ、屋上まであがれるようになりました。
本日が大安ということもあり、棟飾りを設置しました。
スカイツリーが良く見えます。
7月28日の隅田川花火大会も見えるといいのですが。
建物を囲っている足場を10月早々に解体します。
足場の解体は建物のお披露目なので、毎回緊張します。
浅草MKは4世帯住宅で各階に1世帯ずつ入る4階建ての住宅です。
外観でも4世帯が積まれたことが分かるように各階で色をグラデーションで変えています。
外壁を無彩色にすることで、異なる無彩色の素材(鉄骨階段の亜鉛メッキ、アルミサッシ、塩ビの縦樋、SUSのベントキャップ、アルミの手摺り、設備配管等)が場所によっては目立たなったり、現れたりと統一感が生まれています。
4階をアルミの色に近づけているので、手摺りやサッシは下階に行くにつれてハッキリしてくるのが分かります。縦に通る排水管は上階に行くほど存在がハッキリします。ベントキャップは3階で目立たなくなっています。
外観を眺めているだけでも楽しいものです。
竣工まであと1ヶ月強、4世帯がそろって生活する風景が楽しみです。
気を抜かずに頑張ります。