日本家屋のリフォーム。1階は親世帯、2階は子世帯が住まう二世帯住居として増築も含めてリフォームした。1階は大幅にはリフォームせず、収納を適切に配置する計画として、素材を統一することで新旧がなじみ、全体に統一感がでるようになっている。
2階は天井を剥がし、小屋組の大きな梁を露出させた。大きな空間にロフトを新設した。ソファやダイニングテーブルも製作することで建築と家具に一体感のある空間となっている。
練馬で日本家屋の改修が始まりました。
立派なお宅なのですが、所々に傷みが見受けられます。
今回はそういった箇所を改修しつつ、冬は暖かく、夏は風の抜ける、家が元々持っている良さを潰さない空間を作っていきたいです。
ついに着工しました。
解体が始まり綺麗につくってある事がわかり、安心しました。
2階は壁で区切られていましたが、解体され空間が見えてきました。この空間は天井を高くする為に梁を出します。天井解体が楽しみです。
2階の天井が解体されました。
綺麗に架かった梁が出てきました
1階は真壁の部屋が多く既存を残して収める為、解体は大工さんが丁寧に剥がしながらつくることになりました。
日本家屋は材と材を填めてつくっているので一部材を外すと一緒に他の部材も外れてしまいます。
なので仕上の取り合いもいろいろと問題がでてきました。大工さんにアドバイスを頂きながら時には変更もする事になります。
屋根を一部解体し増築部分が姿をあらわしました。
お子さんのお部屋になるのですが、910ピッチで柱を立てて連想窓にするので特徴的な空間になります。
壁、天井、家をぐるっと一周囲むように断熱材が入りました。
今年の冬は暖かく過ごてもらえるはずです。
床暖房が入りました。
温水マット式です。厚さ12ミリと薄いのでここを温水が通っていくなんてとみなさんびっくりしていました。
ロフトとなる位置に登らせてもらいました。
下からみる梁もいいのですが、同じ高さから見る梁は迫力があります。
梁はこの家を感じる部分なのでロフトをつくってよかったなと思いました。
既存の木材に薬品を塗るのを何度か繰り返し汚れを落としていきます。
塗装屋さんが入ってくれているのですが、あく洗いができる職人さんは限られていて、最近はあく洗いをする家も少ないようで職人は減っているそうです。
びっくりするほど奇麗になります。
石膏ボードが張られると空間がキリッとします。輪郭が浮かび上がり、光りの濃淡もはっきりします。
増築部分の連層窓も石膏ボードが張られたことで浮かび上がり、空間と空間が繋がっていく様を確認できました。
減額と沢山の収納を取る為にPanasonicのシステムキッチンを入れることとなり、納品、設置されました。
これから家具と絡ませて収納たっぷりな台所となります。
2×6でつくったすのこのロフトが完成です。リビングへ入ってすぐ頭上に現れるにも関わらず、光りが透けるからでしょうか、気持ちのよい空間になりました。すのこ効果は絶大です。
家具が入りました。表面をナラで仕上げています。ナラは木肌の色がなめらかなので、家具を配置すると空間が柔らかくなりました。
クロスが貼られました。
2階天井は束や火打ち梁で複雑な面でしたがとても奇麗に仕上がりました。
この部屋はメンテナンスの問題などからも、塗装にするかクロスにするかかなり迷いましたが、クロスによって陰影を柔らかくすることができ、主張しすぎずに塗装で仕上げた梁の輪郭を見ることができました。
ガラスのはめ換え作業中。
断熱の為にペアガラスと真空ガラスが入ります。
庭にローリングタワーが建てられ、現場にいた職人さん全員の人力であっという間に2階に家具が搬入されました。
鉄板2枚でつくってもらいました。普通はL字の鉄板を溶接して階段をつくりますが、この階段は裏がソファーに向かっていてよく見えます。奇麗に見せたかったので1枚の鉄板を4段程折り曲げられる工場を見つけてもらい折ってもらいました。
Yリフォームのオープンハウスを開催させていただきました。
がらりとした部屋に人が入った状態を見ると、空間が活き活きして見えてきます。これから引っ越しをされて生活の道具が入った様子を見るのがとても楽しみです。
沢山の方々にご来場いただき、ありがとうございました。