東京都台東区にある運送業を営んでいた高齢夫婦の住宅。東日本大震災の時に大きな不安を覚え、耐震改修の依頼を受けた。施主は建て替えも視野に入れていたが、建て替えになると現在の法規に満足する計画にしなければならないため、建築面積や、コスト面のロ スも多いことから改修を希望していた。耐震面以外に当時の間取りの使い勝手の悪さや、明るさ、通風の不満足など様々な問題が挙げられ、耐震に合わせ施主の希望に合う間取りの提案を行うこととなった。また、隣地の住宅との空きが十分になく、外部からの施工が不可能な部分が多かったため、内部から構造用合板と筋交いを入れ、耐力壁を確保する計画を進めた。このことにより、外壁に手を加えないことによるコスト面のメリットも生まれた。