- 住宅
旭-I
地域と繋がりながら安心して暮らせる住宅
□6 roofs コートハウス
夫婦と犬2匹のための家である。共働きのクライアントは、平日は一日の大半を職場で過ごすが、休日は趣味や娯楽で家の外に出ることはほとんどなく、買い物もインターネットで済ますくらい生活が家の中で完結している。そのため、犬を遊ばせる庭、プール、ジャグジー、ホームシアター、バーなど様々な機能が詰め込まれた家となっている。
□計画地について
計画地はひな壇上に宅地造成された一角にある。
南側は隣地、東側は敷地より一段高く隣家が立ち並び、北側には東西の道路をつないでいる、住民が通り抜けができる公園がある。西側は道路に接道しているため、アプローチはこの道路からとした。
周囲を見渡すと、2階建ての同じような大きさの住宅が並んで建っていて、それらの住宅の敷地と比較すると、今回の敷地は倍以上の大きさであった。
高低差による周囲の建物や道路からの視線を考慮しつつ、大きな敷地をどのように活かすかが計画する上でのポイントだった。
□ひな壇造成宅地に対する建ち方 〜平屋のコートハウス〜
必要諸室の面積を検討したところ敷地の大きさには余裕があったため、道路レベルから切り離した平屋とし、すべての室が庭と面するように庭を囲む配置した。室と庭の関係が強調されるように中庭に開き、周囲からのプライバシーを考慮して外部に対しては閉じた空間とした。
また、建物の外形を敷地形状に合わせることで、内部・外部におけるコートハウス特有の窮屈さをなくしている。
□周辺環境と中庭と屋根 〜6つに分割された屋根〜
平屋であることと、各室と中庭が隣接することにより、室内と中庭に明るさと広がりを獲得ができたが、敷地特有の高低差のある周囲からの視線に対しては、場所ごとに屋根の勾配を変えることで解決した。ひとつひとつの屋根は場所によって、室内に光を取り込んだり、中庭から空がより見えるような勾配にもなっている。結果として6つの屋根によって小さな集落のようにも見え、空間に変化を生んでいる。
□各室に面する充実した中庭
クライアントから要望された中庭の機能は、室の使われ方や周囲からの視線、日の入り方などの環境を考慮して配置した。
植栽とガーデンファニチャーはリゾート風のものとし、照明は各室と中庭が一体的になるように計画した。
基本設計2回目の打ち合わせでした。
前回提案した3つの模型に引き続き、2つ模型を追加し、新たに5案提案しました。