2022.4.30
  • コラム

最近の建築探訪 横浜

横浜中華街へ行ってきました。

横浜中華街には、現在10基の牌楼(門)が建っています。

大通りにある門がテレビや雑誌に取り上げられがちですが、

1番小さな門ですと画像のような市場通り門なんてものが2基存在しています。

10基のうち中でも東西南北に建っている4基の門には、

いつでも24時間その方角の守護神が邪からこの地を守るという意味合いをもった門の作りで、

守護神の色をモチーフに門の色が塗られているそうですよ。
東の朝陽門の守護神は青龍神で、門の色は青。
西の延平門の守護神は白虎神で、門の色は白。
南の朱雀門の守護神は朱雀神で、門の色は赤。
北の玄武門の守護神は玄武神で、門の色は黒。

待ち合わせを門の前でするときは、門の色を1つの目印にするといいですね。

 

 

ちなみに、横浜中華街はなぜか周辺道路から45度傾けて造られており、

ほぼ東西南北が角になっています。

横浜中華街で、道に迷ったり方角がわからなくなったりするのはこの影響が大きいそうです。

 

 

玄武門から出て行き来しやすいのは、横浜スタジアム

2017年11月〜2020年2月までは、増築改修工事が行われており、その後 東京オリンピック。

最近になりようやく平穏な横浜スタジアムがかえってきたという感じさえ覚えます。

 

 

2023年7月には、みなとみらい21地区に世界最大級の音楽アリーナが誕生します。

こちらもつい先日、現場近くを見に行ってきましたが、大きいのなんの。

敷地の広さにビックリです。

みなとみらい線の新高島駅が最寄り駅ですが、横浜駅からも歩くことができる距離にあるので、

何かと便利の良い音楽アリーナになりそうな予感です。

2022.4.15
  • コラム

2022年問題 生産緑地とは

1992年に生産緑地法のなかで定められた土地制度の1つに、

生産緑地」という土地があります。

最低でも30年間は、農地や緑地として活用するならば税制を優遇しますよというもの。

優遇内容は、固定資産税の軽減や相続税の納税猶予などです。

 

生産緑地になるためには、

500㎡(2017年に改正され300㎡)以上の広さがあること・

30年は解除不可・農林漁業を継続といった制限をクリアする必要があります。

日本全国どこでも設定されるわけでなく、一言でいえば「都市にある農地」が適用対象です。

生産緑地は、三大都市圏(首都圏・中部圏・近畿圏)とくに東京・愛知・大阪周辺に広く存在しています。

 

 


1992年から30年の節目となる、2022年。

生産緑地の約8割が、期限満了を迎えると言われており、

「税制優遇を受けられなくなるなら、土地を手放そうかな」

「代替わりしたし、稼働も悪くなった畑を手放そうかな」と多くの人が

土地を手放す方向へ動くと想定されています。

 

手放された都市部の農地は宅地へと転用され、新築住宅が多く建てられ、

住宅の過剰供給・空室の増加・不動産の価格暴落が起こるのではないかされているこれらが、

いわゆる「2022年問題」です。

 

 

宅地転用までの道のりは楽じゃない

指定解除された土地が全て宅地へと転用できるのではありません。

まずは、市区町村に対し土地の所有者が買取りを申請しなくてはなりません。

市区町村は時価で買取りを行いますが、

予算の都合もあり全てを買い取ってくれるわけではありません……。

 

次に、市区町村が買取らない場合には、農林業に従事することを希望する人へ斡旋。

土地を買いたい人が3ヶ月以内に現れなかった場合、

ようやく自由に土地を売却できるようになり宅地へと生まれ変われる権利を得るのです。

 

 

 

政府もこの問題の対策に乗り出しました。

一気に土地が放出されるのを防ぐため、生産緑地とは別に、

「特定生産緑地」という仕組みを講じました。

特定生産緑地は、所有者の同意を得れば

10年間の延長措置(固定資産税の軽減や相続税の納税猶予も変わりなく)が受けられるというもの。

 

これにより手放される土地の数は減り、
住宅の過剰供給・空室の増加・不動産の価格暴落を抑え込めるのではと考えられています。
すでに多くの土地所有者が、特定生産緑地としての契約を結んだ自治体もあり、
政府の対策がしっかりと形になりつつあるようです。
10年間の延長≒10年間問題を先送りになった気もしますが、
現実問題どこまでうまくいくのでしょうか…!
2032年問題として、再びコラムになるようなことがないよう祈る限りです。
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