2018.7.31
  • コラム

立場が変わって初めてわかったこと

昨年度に私は、1つ新しい立場を獲得しました。

それが“母親”という立場です。 今回は、母親になって初めてわかったことを1つご紹介します。

 

公共施設のトイレの通例

女性用トイレの話となります。

女性用トイレは、当たり前に全室個室。

ちょっと良いところになると、手洗い場のほかにパウダールームがついています。

ショッピングモールのトイレなんかには、 手洗い場に良い香りの石鹸や香水が置かれ、

「〇階でご購入いただけます^^」なんて、商品紹介の場として活用されていることも。

便座は、和式も時たま見かけますが、洋式が主流です。

画像にもあるように、赤ちゃん連れで入ることができるよう、

個室の一角にベビーシートが設置されていることがよくあるんですね。

 

このベビーシートが今回の問題点

ベビーシートは、大抵個室トイレの扉のロック横についているんです。

これまでの私は、何も感じることなく、 それを当たり前のこととして受け入れて生きてきました。

しかし、一母親となった今感じるのは、 このベビーシートの設置位置は間違っている!!ということ。

トイレの扉のロック脇にベビーシートがあると、

何と赤ちゃんがロックを開けようと手を伸ばすんです。

「鍵をいじっちゃダメ!待って、開けないで!待って、待って!!」

という 子連れママの悲痛な声を、この1年で何度耳にしたことか…。

 

建築は、優しさでできている

今回載せた画像は、トイレの扉から見て向かって奥に ベビーシートが設置された

ママにとって鍵を開けられる心配のない 安心できるトイレです。

もちろん、ドア横にも ベビーシートを設置できるだけのスペースはありました。

それでもドア横ではなく、奥に設置してあるということは 設計上で、

奥のほうが良いという結論が出たのでしょう。

こういったトイレが増えることを願います。

建築は、人を思うことでまだまだ優しくなれそうです。

 

文:吹井美奈子

 

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